縫製工場の一番最初、いちばん大切な裁断工程

縫製工場の一番最初、いちばん大切な裁断工程

こんにちは愛媛県宇和島市の縫製工場・武田ソーイングです。本日は裁断工程の様子について書いていきます。アパレル製品を作る縫製工場には主に裁断・縫製・仕上げという3つの工程段階があります。今回は非常に大切な裁断工程をご紹介します。

裁断工程とは

裁断工程は製品のパターン(型紙)に合わせて、パーツごとに切り分けていく作業です。一着に対して必要な生地mは見積もり段階で計算されていますので、その必要m(要尺)に型紙を入れてチェックします。この要尺は生地巾にも影響され、またアイテムのサイズによっても変わっってくることがあります。この各サイズごとの型入れによって、入荷している生地mでオーダー数通りに裁断できるのかどうかをチェックします。型入れが終わったら基本的に大きなサイズから要尺長さに合わせて、各色の必要数を積み重ねていきます。これは延反という作業です。きれいに裁断するためには生地がタブつかないようにすること、無駄のないように生地をカットること、枚数のチェックを間違わないことが重要です。重ねた生地に型入れをしたカット用の薄紙をしいてパターン通りに印なども入れながら裁断していくことになります

延反について ⇒ 詳しくはコチラの記事も参考にしてください。

 

ボーダー裁断

ボーダー裁断は非常に技術の難易度が上がります。生地は伸び縮みし、ボーダー巾も一定ではありません。そのため自動裁断機を持っている工場さんでも、一枚一枚を手で重ねています。武田ソーイングでも同じくレーザー照射の直線に合わせて、地道に作業をして重ねていきます。この作業が正確でなければ縫製工程が困難となり、品質も安定せず生産数も上がらないということに繋がります。

裁断場は縁の下の力持ち

裁断工程はミスをしてしまうと、製品の善し悪しに関わってくるだけでなく、メーカー様が手配した生地が不足したり無駄にしてしまうことになってしまいます。そして一度カットしてしまうと、大きなパーツ以外は他に転用することが難しいです。そのため常に、要尺計算の正確さと裁断作業の正確さが求められます。一番大切な作業にも関わらず、あまりスポットライトが当たらない、非常に大切な縁の下の力持ちが裁断場にはいるのです。